届け印の紛失処理(ゆうちょ銀行・定額定期貯金)
両親がこむつまの名前で積み立てていた定額定期貯金がありました。
昔の郵便局、今のゆうちょ銀行の定期貯金です。
東京から熊本へ移住する前、両親がその通帳をこむつまへ渡してきました。
「お前の名義でこの通帳に貯金をしてある。大学に通わせるためにと思って、お前が小さい頃から貯金してきたが、結局、解約することなく、大学に通わせてやることができた。それなりの額が入っているから、熊本で家を建てる際にでも、足しにしてくれ」
と、父は言っていました。
将来、娘を大学に通わせるために、貯金をしていた両親。
結局、両親はその貯金に手を付ける必要はなかった。
こむつまが実家から通学できる都内の大学に通っていたことが要因としては大きいのでしょう。
下宿で、しかも学費の高い私立大学の医学部なんかにこむつまが通いたいと当時言おうものなら、両親はその貯金を取り崩して通わせたのでしょう。
東京に両親を残し、こむつまは熊本へ移住しました。
そんなこむつまに、餞別とばかりに、両親が渡してきた通帳。
通帳に記載されていた金額は約850万円。
こむつまは最初、
「こんな金は受け取れない。お父さんとお母さんで、旅行に行くなり、美味いものを食べるなり、とにかく、二人が働いて貯めた金なんだから、二人で使って」
と、受け取りを断りました。
しかし、
「あなたのために貯金してきたお金だから。自由に使って良いわよ」
と、笑いながら言う母親。
親とはすごいものだなとしみじみ思いました。
とりあえず受け取った850万円の通帳をぼんやりと眺めつつ、旦那に、
「このお金どうしようか?」
と相談。
「ご両親の気持ちを考えると、とりあえず受け取っておけば良いと思う。ただし、このお金に手は付けない。熊本で家を建てる際も、自力で建てたい」
という回答。
まあ、その通りだなと思った次第。
また、旦那は、
「このまま満期になっているゆうちょの定額定期貯金に850万円を置いておくのも勿体無いので、別の金融商品に移し替えた方が良いかもね」
とも言っていました。
これも、至極ごもっともだなと思いましたね。
さて、両親から譲り受けた通帳を見てみると、名義はこむつまの名前でしたが、登録印は普段両親が使っている印でしたし、住所も実家の住所になっていました。
登録の印章をこむつまが普段使っている印鑑にし、住所も、実家から現在の住所に変更するべく、郵便局の貯金窓口で、通帳を提示しつつ、状況を説明したところ、
「通帳があるので、古い印鑑が無くても、新しく登録する印鑑と、ご自身の免許証(顔写真付きの身分証明書)があれば、今すぐ登録印章の変更も、住所変更もできますよ」
と、いうことでした。
非常に親切。
しかも手続きは所要5分。
対応が早い。
素晴らしい。
古い印鑑については、「紛失」という扱いでした。
しかし、もっと煩雑な手続きが待っていると覚悟していたため、拍子抜けもしましたね。
登録印章の変更って、こんなに簡単なんだなと。
とにかく、通帳の名義が自分自身であり、かつその通帳が手元にありさえすれば、基本的な手続きはすべてできそうでした。
ただし、「名義変更」だとこうはいかないでしょう。
こういうことも見越して、両親は「こむつまの名義」で定期預金をしていたのでしょうか。
いやはや。
恐るべし両親の知恵。
ではでは、See you later, alligator.